今回は、『体幹トレーニング基本の“き”』と題して、臨床スポーツ医学2021年3月号をもとに、体幹の解剖と機能をご案内します😉
体幹の筋と言えば、手や足に力を伝達するための土台であることが知られており、体幹が強いということは単純にボディバランス能力が優れているというだけではなく、様々なスポーツシーンにおいてパフォーマンスに大きくかかわってきます!
では、体幹の筋に強い負荷をかけてトレーニングすれば良いかというと、そうとは言えないようです😲
体幹部の筋は、手や足の筋肉と支配神経の伝導路が異なっており、協調的な姿勢コントロールの役割を担っている割合が大きいため、体幹筋のトレーニングは筋肥大や筋力向上を目的とするだけではなく、姿勢や抗重力を制御するためのモーターコントロールを教育することが重要になってくるようです!
さて、ひとことで体幹筋といっても、深層筋(ローカル筋)と浅層筋(グローバル筋)とに分類されています! 〈深層筋(ローカル筋)〉
◎起始もしくは停止が腰椎に直接付着している
◎体幹深部に位置し腰椎の分節的安定性を制御している
〈浅層筋(グローバル筋)〉
◎脊椎に直接付着していない
◎体幹の表面に存在し、多分節間を横断している
◎脊椎運動時のトルクを発生し運動方向をコントロールしている
◎胸郭から骨盤に力を伝達する役割をもつ
以上のように、体幹筋は姿勢や抗重力を制御するモーターコントロールとしての大きな役割を持っていますが、その役割を果たすために以下の3つの活動様式を協調的に組み合わせているようです!
① Early activity
・先行的な活動
・瞬間的な運動に機能
・代表的な運動例→上下肢の運動、ジャンプの準備期
・腹横筋が重要な役割を担う
② Tonic activity
・持続的な活動
・低負荷の反復運動、姿勢制御
・代表的な運動例→歩行、立位保持
・腹横筋や内腹斜筋、腰方形筋内側線維(腸骨稜~腰椎横突起)が主に活動する
③ Phasic activity
・爆発的な運動
・高負荷の運動
・代表的な運動例→ランニング、ジャンプ(push-off phase)
・腰方形筋外側線維(腸骨稜~第12肋骨)が主に活動する
いかがですか!?
ひとことで“体幹筋”と言っても、何を目的としてトレーニングすべきか、また、それぞれの筋が持つ役割などを考えると、手や足の筋トレとは少し違うようですね!
さてさて、まだまだ体幹筋について知っておくべきことがたくさんありますが、続きは次回のブログをお楽しみに!!
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