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執筆者の写真琢磨 徳安

パフォーマンス向上のカギは『深部体温』のコントロールにあった!! 自分で作る『アイススラリー』をご紹介!


前回は、『暑さ対策としての水分補給』というタイトルで暑熱環境における水分補給の要点をご紹介しましたが、今回は自分で作る『アイススラリー』をご紹介します😃

さて、その前に「そもそもアイススラリーって…」と思っている方も多いと思うので、簡単にご説明をします!

近年、暑熱環境での運動パフォーマンスの研究が盛んに行われており、そのうちの一つに身体冷却に関するものがあります。身体冷却は、大きく”外部冷却”と”内部冷却”とに分けられます。

『アイススラリー』とは、からだのコアの体温(深部体温)をコントロールする方法のひとつで、飲料を使った内部冷却の方法のひとつです😉

『外部冷却?内部冷却?』、『深部体温?』…、またあまり聞きなれない言葉が出てきました😵

『外部冷却』はからだの外から身体を冷やす方法で、アイスバスのような冷水浴やアイスパック、クーリングベストなどがあり、特にアイスバスは、近年プロスポーツでは身体冷却のゴールドスタンダードになっています! ただしそれなりの設備が必要になるのが難点です😞

『深部体温』とは”核心温度”とも呼ばれ、通常はヒトの生理的機能により周囲の環境温度の影響を受けにくく約37℃前後と一定の範囲に調整されています。

この深部体温が一定の温度より低下しても上昇しても体温調節機構は正常に機能しなくなり、極度になると生命に危険が及ぶこともあります😱

今年多くの方が救急搬送された『熱中症』も、この深部体温が上がり、体温のコントロールができなくなることが原因のひとつとなります。

運動においても深部体温が約39℃になると、運動パフォーマンスや状況判断などの認知機能の低下が起こり呼吸器や循環器にも影響を及ぼします。さらに約40℃になると疲労困憊で運動ができない状態になるという研究結果が出ています。

さて次に『アイススラリー』などの『内部冷却』ですが、ここまで読んだらご察しの通り、からだの内側から冷やす方法です😊

その『内部冷却』のなかでも『アイススラリー』は最近特に注目されており、大手飲料品メーカーの大塚製薬さんが試験的に期間限定でインターネット販売もしていますし、報道メディアでも中国地方の豪雨災害の復旧活動を行うレスキュー隊の方々への無償提供が話題となりました。


この『アイススラリー』、どのようなものかというと、簡単に言うと液体と微細な氷が混ざり合ったスムージー状の飲物です。普通の冷たい飲料と大きく違うのは、混ざっている微細な氷が口の中で溶ける前にからだの中に運ばれ、からだの中で氷が液体に変わるときに体内の熱を吸収するため、効果的に深部体温を下げることができるという点です😆

では、具体的に『アイススラリー』にはどの様な効果があるかというと…

 ➀深部体温を下げることができる

 ②パフォーマンスの低下を抑制できる

 ③特別な設備の必要がない(導入が簡単にできる)

 ④競技・ルールニよる制限が少ない

 ⑤アイスバス(外部冷却)と比べ、過度に筋温を低下させずに深部体温を効率よく下げられる

『アイススラリー』は商品としてまだ一般的には流通していない状態ですので、代用品として『アイススラリー』に近いものは作れないかと考え、試しに作ってみました😁


実際には本物の商品と違う点もあると思いますが、「試作品としてはまずまずではないかなぁ…」と思います😉 何と言っても一番のメリットは経済的‼

試作品を保温性のないプラスチック製の容器に入れクーラーバッグに入れて屋内で1時間ごとの温度を測ったところ、保冷剤を一緒に入れれば作ってから1時間は氷もあまり溶けずに保存できそうですよ~😊

【時間による変化】

・完成直後→温度約0.0℃、まんべんなく氷と液体が混ざり合った状態

・ 1時間後→温度約2.5℃、500ml容器の2/5ほどの氷が残っている

・ 2時間後→温度約8.0℃、 〃  の上の方に、わずかに氷が残っている

・ 3時間後→温度約17.5℃ 、氷は全く残っていませんでしたが、飲むのには適度な冷たさ

良かったら、思ったよりも簡単なので一度作ってみてくださいね~😉


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