夕暮れ時に歩行者が死亡する交通事故が多発! この時間帯の交通事故を防ぐには?
一日のうちで、交通事故が起こりやすい時間帯はいつでしょうか?
実は、17時台から19時台の夕暮れ時(薄暮時間帯)が突出しており、特に日没後1時間に多発するようです。
政府広報オンラインによると、平成27年(2015年)から令和元年(2019年)までの5年間について、時間帯別の死亡事故の発生件数をみると、特に17時台、18時台、19時台の3つの時間帯が突出しているのが目立ちます(グラフ;政府広報オンラインより)。
この時間帯は、季節や地域によって差はありますが、一般には「夕暮れ時」や「たそがれ時」「日暮れ時」などと呼ばれる時間帯で、この薄暮時間帯(日没前後の1時間)における死亡事故を見てみると、7月以降は増加傾向に転じ、特に10月~12月にかけて最も多く発生しています(グラフ;政府広報オンラインより)。
余談ですが、「たそがれ時」とは夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると誰かれとなく、「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味があり、いかに視界が悪くなるかが表されている言葉ですね。今更ながら高校時代に苦手な古文で習ったのを思い出しました😅
夕暮れ時(薄暮時間帯)は「自動車対歩行者」の事故が多く、ほとんどが「横断中」に発生
また、死亡事故を当事者別にみると、薄暮時間帯は「自動車対歩行者」が半数を超え、最も多くなっています。時間当たりの事故件数についても、薄暮時間帯は昼間に比べて約4倍発生しています(グラフ;政府広報オンラインより)。
歩行者ができる夕暮れ時の交通事故対策は?
では、夕暮れ時における横断中の事故を防ぐため、歩行者はどのような点に気をつければよいのでしょうか?
【道路横断に関する交通ルールの遵守】 薄暮時間帯において、歩行者が横断中に発生した死亡事故は、約8割が「横断歩道以外」で発生しており、横断歩道以外の横断における歩行中死者の約7割に法令違反があったそうです。
【明るい服装で出かける】
夕暮れ時や夜間は、歩行者から自動車は見えても、反対にドライバーからは歩行者が見えにくいことがあります。事故を防ぐためには、ドライバーから見えやすいように、歩行者は明るい色の服を着るなど工夫をすることが重要です。
【反射材用品・ライトを活用する】
反射材用品・ライトは、ドライバーなどに早めに自分の存在を知らせることができ、事故を回避することができます。
ドライバーができる夕暮れ時の交通事故対策は?
【横断歩道に関するルールを遵守しましょう】
ドライバーは、横断歩道を横断しようとする、または、横断している歩行者がいる場合、歩行者を優先しなくてはいけません。しかしながら、薄暮時間帯における信号機のない横断歩道での自動車と歩行者の死亡事故を、自動車の危険認知速度別にみると、死亡事故は時速40km/hから60km/hが多くなっており、自動車側の横断歩道手前での減速が不十分な状況があり、事故の原因となっています(グラフ;政府広報オンラインより)。
なお、路面にひし形の「ダイヤマーク」は、その先に横断歩道があることを示しています。付近に横断しようとしている歩行者がいるかもしれませんので、速度を落として運転する目安になります。
【ライト(前照灯)は早めに点灯し、昼間より速度を抑える】
夕暮れ時は人の目が暗さの変化に慣れず、 ドライバーは歩行者や自転車などの発見が遅れ、事故が発生しやすくなります。早めにライト(前照灯)を点灯することで、視界を確保するとともに、自分の車の存在を他の歩行者や自転車などに知らせることもできます。
また、夕暮れ時や夜間は、速度に対する感覚が鈍ったり、帰路を急いだりしてスピードを出してしまう傾向があるようです。速度を抑えて慎重な運転を心がける必要があります。
その他、ハイビームを上手く活用することも有効です。
いかがでしたか? 交通事故が多くなるこれからの季節は、より一層の注意が必要になります! 今回は、交通事故による死亡事故を中心とした内容でしたが、『秋の日は釣瓶(つるべ)落とし』と表現されるように、急速に視界が悪くなる秋の薄暮れ時は、車同士の事故も多発します!
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