あらゆるケガの中でも、最も多く遭遇する足首の捻挫(足関節捻挫)。
皆さんも、ご自身が経験していなくても、周りに一人は足関節捻挫をした人がいませんでしたか?
この足関節捻挫、あまりにも日常的に遭遇するためか『たかが捻挫』と思われる傾向があります😅
その感覚は、捻挫をした当の本人だけでなく、身の回りの人や監督・コーチ、そして治療する側である医療従事者の間でも蔓延しています😱
その様な一般的な認識とは逆に、最新の医療情報では足関節捻挫への適切な処置が重要視されています。では、なぜ今、足関節捻挫が注目されているのでしょうか?
それは最近の研究結果で、足関節捻挫を起因とした様々な二次的障害が引き起こされることがわかってきたからです。その原因となる病態こそ『慢性足関節不安定症(CAI)』です😲
『慢性足関節不安定症(CAI)』は、”足関節捻挫を繰り返すことで、慢性的に足関節に不安定感がある病態”です。わかりやすく言うと、いわゆる”捻挫ぐせ”と呼ばれるものです。
海外の6~7年にわたる足関節捻挫を受傷した方に対するアンケートによる研究結果では、約4%の選手が捻挫後の後遺症により競技を継続することが不可能となっており、5%の選手が競技を変更していたとの事です😓
また、競技以外でも6%が仕事の継続が困難となり、15%の方がサポーターやテーピングを使用しながら仕事を続けているという事です😱
ではなぜ足関節の不安定性が、様々な二次的障害を引き起こしてしまうのでしょうか?
その理由は大きく2つあります。
1つは、捻挫により関節の安定性に作用している靭帯が損傷を受けることで、本来の関節運動の運動軸がズレてしまうことにより、足関節や膝関節、股関節へのストレス(負荷)のかかり方に偏りが生じてしまうことにあります。
2つ目は、捻挫を引き起こす外力は靭帯だけではなく、その周辺に存在する固有知覚(感覚)受容器にも影響を及ぼすことにあります。固有知覚(感覚)受容器は、バランス制御に関与しており、足関節の固有知覚(感覚)障害はスポーツパフォーマンスの低下と直結し、姿勢制御機能の低下が下肢の外傷や障害を増加させる大きな要因となります。
よく考えるとそれもそのはず、ほとんどのスポーツでは足部は地面と接している唯一の身体部位なので、足関節からの固有知覚(感覚)はスポーツ時のバランス制御に大きな貢献をしています。
また同時に、足首よりも上の体重が左右2か所の足関節にかかっているのですから、その足関節の安定性やバランス制御にかかわる重要性はお分かりいただけると思います😉
では、これほど大きなリスクがある『慢性足関節不安定症(CAI)』がなぜ引き起こされてしまうのでしょうか? 勘のいい方はもうおわかりでしょうが、その原因こそ従来の”捻挫に対する認識の低さ”にあります。
身の回りの方、監督やコーチだけではなく、ケガ(捻挫)をした当人やその治療にあたる医療従事者でさえ『たかが捻挫』と低いレベルで認識されている現状こそが『慢性足関節不安定症(CAI)』を引き起こす温床になっていると言えます😵
スポーツのケガや痛み(障害)を専門的に診ているスポーツ整形外科や当院(鳥栖スポルト接骨院)のようなスポーツ専門の接骨院以外の一般的な医療施設では、いまだに『骨折はなさそうなので、大丈夫ですよ』や『痛みが引くまで湿布をしておいてください』、『痛みがなければ運動していいですよ』など、足関節捻挫を軽視した対応が見受けられます😱
その様な医療施設で行われる治療は、お決まりの”温熱治療(温めるまたは冷やす)→電気治療(または超音波治療)→マッサージ→ストレッチ”という、どんなケガにも同じ内容という摩訶不思議な治療が行われているのが実状です。
この様な治療者側の問題も”捻挫ぐせ”を作り出している大きな原因です。
一般的には、『捻挫は靭帯の損傷で、靭帯は鍛えることができない』という理由が”捻挫ぐせ”を引き起こす原因として説明されます。これは、ある意味正しいですが、適切な治療を受ければ、損傷を受ける前ほどは無理ですが、ある程度の強度までは回復させることができます。
また、”捻挫ぐせ”を起こす原因は単純に強度だけの問題ではありません。先ほどお話しした固有知覚(感覚)受容器も大きく関係します。
最近の研究では、適切な治療を行うことで約50~70%と言われる足関節捻挫の再発リスクを減らすことができることがわかってきています😁
『たかが捻挫…』は過去の話です!
捻挫こそ適切な治療のできる医療施設で治療を受けましょう😉
当院は捻挫の適切な治療を行っておりますのでご安心ください!!
捻挫後の処置でわからないことなどあればお気軽にお電話、もしくはご来院くださいね。
TEL:0942-55-9645