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執筆者の写真琢磨 徳安

子どもの方がリスクが高い😵 今から始める『熱中症』対策!!

更新日:2020年10月9日



梅雨が終われば、いよいよ夏本番です🌞

そこで今回は、『熱中症』をテーマに、日本スポーツ協会が作成した”熱中症予防ガイドブック”より熱中症に関する最新情報をご紹介します😃


そもそも『熱中症』とは、暑さによって生じる障害の総称で、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病などの病型があります。

それぞれの病型の特徴は以下のとおりです!


【熱失神】

→炎天下にじっと立っていたり、立ち上がったりしたとき、運動後などに起こる。皮膚血管の拡張と下肢への血液貯留のために血圧が低下、脳血流が減少して起こるもので、めまい失神(一過性の意識消失)などの症状がみられる。


足を高くして寝かせると通常はすぐに回復する。



【熱けいれん】

→大量に汗をかき、水だけ(あるいは塩分の少ない水)を補給して血液中の塩分濃度が低下したときに起こるもので、痛みをともなう筋けいれん(こむら返りのような状態)がみられる。下肢の筋だけでなく上肢や腹筋などにも起こる。


生理食塩水(0.9%食塩水)など濃い目の食塩水の補給や点滴により通常は回復する。



【熱疲労】

→発汗による脱水と皮膚血管の拡張による循環不全の状態であり、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などの症状がみられる。


スポーツドリンクなどで水分と塩分を補給することにより通常は回復する

嘔吐などにより水が飲めない場合には、点滴などの医療処置が必要なる。


【熱射病】

→過度に体温が上昇(40℃以上)して脳機能に異常をきたした状態で、体温調節も働かなくなる。種々の程度の意識障害がみられ、応答が鈍い、言動がおかしいといった状態から進行すると昏睡状態になる。高体温が持続すると脳だけでなく、肝臓、腎臓、肺、心臓などの多臓器障害を併発し、死亡率が高くなる。死の危険のある緊急事態であり、救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げられるかにかかっていおり、救急車を要請し、速やかに冷却処置を開始する必要がある


暑いときのスポーツ活動では熱中症が起こりやすいく、主に問題となるのは熱疲労と熱射病と言われています。大事なのは熱中症の兆候に注意し、適切な対処を行うことです。


では、具体的にはどのような兆候がみられるのかをご紹介します😉

【熱疲労の兆候】

・頭痛

・めまい

・吐き気(嘔吐)

・脱力感

・倦怠感 など


【熱射病の兆候】

・汗をかかない(※運動時の熱射病では発汗が続いている場合もある)

・応答が鈍い

・何となく言動がおかしい

・日時や場所がわからない

・意識障害(昏睡状態) など


では続いて、子どもと大人では、同じ環境にいた場合どのような違いがあるのでしょうか???

体温調節の重要な要素である”熱放散量”は身体サイズに影響されるそうで、立方体の物理特性として、体積(サイズ)が小さくなるにつれ表面積は相対的に大きくなっていくという特徴があるそうです。

したがって、子どもの体表面積は体重比にすれば大人より広くなるそうです。

産熱量は体重に比例するので、子どもは熱産生量に比し相対的に広い放熱面積を持つことになります。つまり、子どもの体は物理的に熱しやすく冷めやすい特性を持っているとのことです。

その一方で、子どもの発汗機能は未発達で、大人より発汗量が少なく、その差は多くの汗を必要とする条件ほど顕著になります。

つまり”子どもは発汗能力で劣る分、頭部や躯幹部の皮膚血流量を大人より増加させて熱放散を促進する”特性を持っています。


じつは、この特性を理解することが”子どもの熱中症予防”において非常に重要になります✨

環境温が皮膚温より低く非蒸発性熱放散によって環境が体表の熱を奪ってくれる場合では、子どもの広い体表面積が有利に働きます。

しかし、夏場のような、環境温が皮膚温より高く、輻射熱の大きな条件(夏季の炎天下)になると、熱は逆に体に入ってくるようになり、子どもの広い体表面積はかえって不利になります。

またこのような環境条件では、汗が唯一の熱放散手段になるので、子どもの未発達な発汗機能が深部体温をさらに上昇させます。

「熱中症予防運動指針」において「運動は原則中止」に相当する高温環境では、同じ環境でも子どもは大人以上に過酷な熱ストレスになります。

したがって、子どものスポーツ活動では、環境条件が「運動は原則中止」になっていないかどうか特に注意する必要があります。


「うちの子は汗っかきだから大丈夫!」という方もいらっしゃると思いますが、子どもは決して「汗っかき」ではないそうです。真っ赤な顔をして汗っかきにみえる場合でも、それは熱ストレスが大きくなっていることが原因のようです😱


いかがでしたか!? 昔と比べ最高気温が高くなってきていると言われている現代だからこそ、体温調節能力が低い子どもや高齢者の熱中症予防が重要ですよね!

”熱中症予防ガイドブック”では、熱中症対策として、過去のブログでもご紹介した『アイススラリー』(

※ブログを書いた当時は商品として流通していませんでしたが、現在は商品として販売されています。)や、持ち運びのできる簡易的なアイシング『コールドパック』なども推奨されていましたよ!


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